「そこまで攻めない広報」勉強会レポート
先月末のことになりますが、ジオコードというWEBマーケティングの会社で広報をされている加藤さんの広報手法について勉強しに伺いました。
こちらの会社で有名な福利厚生は、いろいろある中でも「サッカー休暇」と「無料軽食制度」。
特に「サッカー休暇」はワールドカップの開催時期に、テレビ6局12番組、新聞6紙9記事、WEB8媒体10記事に露出したとのこと。取材依頼自体はもっとあったそうで、広報のことをご存知だとわかるのですが、IT企業ではなかなかない数です。
「そこまで攻めない広報」のポイント
この勉強会でたくさんのことを学びましたが、特に以下のポイントが心に残っています。
絵作りできることをGoogleストリートビューでアピール
一般にIT企業の広報ネタは絵にならないので(サービスがPCやスマホの中で完結してしまうので動きが少ない、わかりにくい)取材されにくいと言われています。
Googleストリートビューで「絵作りできるよ」アピールをするというのは、私の中にない発想でした。ジオコードさんの場合は会社全体でおもしろいことを奨励する雰囲気があって、ブログ掲載の写真ではなくてよりオフィシャル感のあるGoogleストリートビューで「おもしろい雰囲気を伝える」ことによって、本気でおもしろいことが伝わりやすいのかなと。実際のGoogleストリートビューを見ればわかると思いますので、ぜひご覧ください。
インターネットを活用した情報発信を行っておく
加藤さんいわく、ブログなどインターネット上で発信することによって取材依頼につながったりするそうです。私自身も前職で同じような経験があるので確かに効果的だろうなと思うのですが、いろいろ状況が悪く自分はできていないなあ、、(反省)
また、会社のTwitterアカウントがあると広がりがあるとのこと。大手企業のTwitterアカウントと絡むことができたそうです。
露出しやすいストーリー
「時事ネタ・季節ネタ・政策」 × 「自社のサービス・商品・社内制度」
というのが大切だそうです。その上で、「いい画(動きがあるもの)がとれるか」「オリジナリティがあるか」「意外性があるか」「運」も大切になってくるとのこと。
すでにストーリーがメディア(取材依頼側)にあるのか、こちらからストーリーを料理して届けるものなのかも見極めていらっしゃるそうです。そこは確かに、担当者によって作り方は違うだろうなと改めて気づきになりました。
メディア対応の心得
メディアの方の立場になったつもりで振る舞いましょうなどと習うことは多いです。が、なかなか「立場になったつもり」を想像するが難しいのではないかとも思います。今回の勉強会では、具体的な対応方法を教えていただきました。
- 「ご縁を大切にする」「忘れられないようにする」:信頼関係がとても大切な仕事だなというのは、自分の経験でも同感です。指名して仕事がくるような、信頼される仕事をしなければですね。。
- 「即レス即対応」「ゼロ回答をしない」:メディアはネタを欲しているので、自社にそのネタがない場合に一緒に探すというスタンスはとても大切だと思いました。
- 「取材スタッフを信頼して見守る」「何が撮りたいと思っているか察する」:メディア側は撮りたいものがある場合も多いので、それはむやみに止めないし、撮りたいものを察してその通りにすることもあるそう。もちろん、会社の方針などで止めざるをえないこともあると思いますが、できるだけ止めないという姿勢自体はメディアにとってありがたいと思うので、そのスタンスがメディアとの信頼関係にもつながっているのかもしれません。
とはいえ、取材対応をしている最中は、番組を意識するのではなく、視聴者を意識するということも大切にされているそうです。
従業員ファーストであることを忘れない
今回は福利厚生から取材を獲得した話だったので、最後にこのことをおっしゃっていました。確かに、目立つ広報ネタとして存在しているだけでは従業員のためにはならず本末転倒です。「広報ネタとしての福利厚生ではなく、そもそもは従業員が働きやすくなるための福利厚生である」ことは忘れてはいけないなと。
また、取材対応では従業員に対応してもらうこともあります。広報してサービスが認知される方が従業員の方に還元されやすい(商材が売れやすくなる、商材への期待値を高く持ってもらうなど)ということもあるので、そういう意味でも「何らかメディアに出ればよい」だけでなく、広報活動を進めていく必要があると感じました。
まとめ
勉強会でも話が出たのですが、結論、「ジオコードさんの広報は攻めてる」ということがわかりました。。
私はもっともっと攻めたくないなーと思っていて、はてさてどうやって攻めずに広報をするのかなと考えてみています。攻めた事例しか聞かないし、攻めた成功例しか知らないし、本当にできるのかわかりませんが。ただ、やるからには何らかの成果は出していきたいなと気を引き締めております。
自分が感じていたことを改めて整理することができ、新しい視点もいただけてとても勉強になりました。加藤さんありがとうございました!